ノスタルジーに包まれる台北旅──観光地じゃない旅程を組んでみた

今回は、台湾の「台北旅行の旅程を勝手に考えてみる」という内容です。
海外旅行のツアーやインターネット情報を見ると「効率的に観光地を巡る」ツアーが多く、その行き先もほぼ決まっています。

初めて行く場合には盛りだくさんの内容でこの上ない満足度ですが…何度も行くとさすがに飽きてしまいそう。
なので、この記事では、行き先はいつもの台北なのですが、普段できないことやツアーでは絶対に行かないような自分だけの時間を使うことに焦点を置いてみました。

テーマは「路地裏」
ディープでちょっとノスタルジックな風景を自分のペースで楽しむのはツアーとは違った時間の流れでなんとも贅沢な気分。

こんなテーマだとどんな旅になるのか…パソコンの前のChat-GPTとおしゃべりしていたら面白いものができました。
「こういう旅もいいかも!」と思わず思ってしまうようなものでしたので、お楽しみいただけたら嬉しいです。

とはいえ…思ったよりも長めです。

またたび

挿絵は実際の場所とは異なると思いますので、あくまでも雰囲気をお楽しみください。

本当に行ったかのような雰囲気の文章にも驚きました…Chat-GPTってすごいですね…

目次

旅の扉 —— 午後半休、京成ライナーで成田へ

「じゃ、午後は有給にしておきますね」
デスクの上に置いたマグカップはぬるくなっていた。
エアコンの音、会議室のドアが閉まる音、Slackの通知音。
すべてが、遠ざかっていく。

エレベーターを降りて、オフィスビルの自動ドアが開いたとき、
目の前の空が少しだけ青く澄んで見えた。
まだ金曜の午後であることが、少しだけ後ろめたくて、そして誇らしい。

東京駅を抜けて、山手線で日暮里へ。
京成スカイライナーのチケットを買って、すでに旅のリズムが始まっていた。

京成スカイライナーのチケットは、実は事前に予約しておいた
駅の券売機で当日買うのもいいけれど、オンラインで買えば少しだけ安く、確実に座れる
それだけで、自分が少し旅慣れた人間になったような気がする。

周囲の乗客は誰も知らない。自分が今、このまま飛行機に乗って、海を越えていくことを。

京成スカイライナーを事前予約で少しお得に

車窓の外には、変わらない東京の風景。
ビルの裏手の駐車場、赤信号を渡る学生、自転車を押す母親。
それらすべてが「置いていく」ものに見えた。
スカイライナーは加速する。非日常が、音を立てて近づいてくる。

成田空港 第1ターミナル、旅の重さと軽さ

成田空港 第1ターミナル。
ターミナルビルの天井は高く、空気はどこか異国の匂いがした。
電光掲示板に映る「MM879便 台北(TPE)16:50発」の文字。
宛名のない手紙のように、自分だけが読むためのサインに見えた。

手元には、スーツケース。
普段ならバックパックひとつで済ませてしまうような旅だけれど、
今回は、少し大きめのキャリーケースを連れてきた。
久しぶりの台北、気になるお土産は迷わず買うつもりだったからだ。

とはいえ、普段はこんなサイズの荷物は持たない。
わざわざ買うのも、置き場所もない。
だから今回は、必要なときだけ借りるという選択をした。
「モノを持たない」ではなく、「必要なときにだけ持つ」。
それも、ちょっとだけスマートな旅のスタイルかもしれない。

スーツケースはレンタルする時代!【アールワイレンタル】

自動チェックイン機にeチケットのQRコードをかざす。
預けた荷物がベルトに吸い込まれていくと、
「重さ」が少しだけ、自分から離れていくような感覚があった。

「ここからは、誰も自分のことを知らない」
それが、ひどく気持ちよかった。

滑走路の向こうに夜が見える

ゲート前のベンチは、まばらに人が座っていた。
スマホをいじる者、寝落ちしている者、ただ外を眺めている者。
みんな、これからどこかへ行く。だれも、自分と同じ旅はしない。

大きな窓の外に、暮れかけた空と誘導灯の点滅。
機体がゆっくりと横切るたび、夜の匂いがこちらに向かってくるような気がした。

順番が来て、搭乗券のバーコードをスキャンするとき、
「旅が始まる」というより、「日常が終わる」ような感覚があった。
乗り込む通路の足元には、柔らかいライトが点々と続いている。
そのひとつひとつを踏むごとに、身体がどこか軽くなっていく。

機内の空気は少しひんやりしていて、
頭上からは冷気とともに、非日常の香りが流れてきた。
誰とも言葉を交わさずに、座席に腰を落とす。
しばらくして、ドアが閉まる音がして、世界との境界線がひとつ、閉じられた。



機体がゆっくりと誘導路を進んでいく。
カーブの向こうに滑走路が見えた瞬間、心臓が少しだけ速くなる。
暗くなった窓の外、管制塔の赤い光が遠くに滲んでいた。

エンジン音が徐々に大きくなる。
機体が加速し、視界の光が一本の線になって流れていく。
ふわり、と身体が浮く。
背中を押されたまま、何かがふっと途切れる。

この瞬間だけは、いつも時間が止まっているように感じる。
でも本当はきっと、この一瞬のために、旅というものは存在している。

雲の上へ出た機体の窓から、夜の空が広がっていた。
東京の街明かりが、眼下でまるく瞬いている。
それらを見下ろしながら、ひとつ深く息を吸う。


もう誰にも、今どこにいるか知られていない。
それが、少しだけ自由に思えた。

台北到着——まだ旅の入口にすぎない

飛行機は静かに滑走路へ着地した。
時計は19:40を少し回ったところ。
それでも、窓の外にはもう夜の気配がじわじわと染み出していた。
灯りを帯びた滑走路を、機体がゆっくりと進んでいく。


機内の空気はまだどこか、空の上のままだった。

シートベルトのサインが消え、乗客が一斉に立ち上がる。
キャリーバッグを引く音、機内アナウンスの中国語。
日本語が一気に遠のく瞬間。
台北桃園国際空港、第1ターミナル。

機内の空気はまだどこか、空の上のままだった。

シートベルトのサインが消え、乗客が一斉に立ち上がる。
キャリーバッグを引く音、機内アナウンスの中国語。
日本語が一気に遠のく瞬間。
台北桃園国際空港、第1ターミナル。

今回の航空券は、Trip.comという予約サイトで購入した。
難しい手続きは一切ない。
行き先と日付を入力し、表示された便から選ぶだけ。
まるでAmazonで本を1冊買うような感覚で、海外行きの航空券が手に入る。


それがすごく便利であると同時に、
どこか、ちょっとだけ怖くもあった。

数年前まで、航空券といえば旅行代理店のカウンターで時間をかけて選ぶものだった。
それが今では、通勤中の電車の中で、5分とかからず予約が完了してしまう。

テクノロジーの進化に感謝しながら、
きっと数年後には、こんな驚きすら“古い話”になっているんだろうとも思った。

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